menu close
MENU

ゼミ紹介

国際安全保障論ゼミ

担当教員:齊藤孝祐 准教授

安全保障に関する国際的な問題、また、それに伴って生じる国内的な課題について、各学生がそれぞれ独自の関心を定めたうえでアプローチしていきます。

多様化する安全保障問題をどうとらえるか

安全保障というと、かつては軍事的な攻撃からいかに国を守るか、という観点で見られることが多かったのではないかと思います。いまでもそれが安全保障問題の中心的課題になっていることは確かですが、同時に国家の安全保障や国際秩序の安定にかかわる問題は大きく広がっており、何をそこに含めるべきかということ自体も論争的です。このゼミでは、所属学生が独自の研究課題を設定したうえで安全保障問題への理解を深めていきます。これまで、米中対立や日本の防衛をめぐる諸問題から、経済安全保障やエネルギー・資源問題、国際河川管理、難民、ジェンダーなど、いわゆる伝統的・非伝統的な安全保障問題と呼ばれるものを含めて幅広いトピックを扱い、学生それぞれの関心に基づいて問題を深堀していくのと同時に、全体でのディスカッションを通じて知見の共有と発展を目指してきました。

現実と理想を峻別し、結びつける

このゼミでは、自らの先入観や思想信条を可能な限り排して、論理と証拠に基づいて議論を組み立てていく、いわば学術的思考を養うことがすべての活動の基盤になります。論文執筆プロジェクトは、学生が自身の関心に基づいて問いを立て、それに答えるために理論や概念、さまざまな文献や資料を駆使して説得力のある文章=論文を書くことを目指す取り組みです。その一方で、多くの学生が「世界をどう変えたらよいか」といった、いわゆる「べき論」にも関心を持ちます。政策提言プロジェクトでは、特定の問題について政府等が持ちうる政策オプションを検討し、どれをなぜ採用する「べき」なのかということも議論しました。また、こうした思考を自分の中で閉じず、異なるコミュニティとの対話を通じて相対化することを目指して、学内外の他ゼミと討論する機会も設けています。

ゼミテーマを知るためのおすすめ書籍

1.松元雅和『平和主義とは何か―政治哲学で考える戦争と平和―』中央公論新社、2013年。
平和自体を拒む人はほとんどいないのになぜもめるのか。わたしたちが「平和」を目指すというとき、果たしてその目的や手段は共有されているのか。最初に考えるべき問題なのかもしれません。

2.川名晋史、佐藤史郎、上野友也、齊藤孝祐編著『日本外交の論点』法律文化社、2018年。
日本の外交・安全保障政策をめぐって生じるさまざまな論争を整理し、議論の対立軸を明確にすることを目指して作りました。まずは広く問題を眺めてみようという方におすすめです。